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脊髄・脊椎疾患グループ

ご存知の様に、脊髄は極めて細い径の中に運動神経および知覚神経などが密集して走行しており、僅かな圧迫でも感覚障害、運動学習障害、痙性麻痺等など多彩な障害、症状が出現し、人々の活動能力を低下せしめ、結果として生活の質にも大きく影響を及ぼします。ましてや、脊髄損傷となれば患者さんに計り知れない苦痛を強いる事となります。

教室では、整形外科との連携のもと、リハビリテーション(リハ)医学独自の基礎的・臨床的研究を通じてこれら諸問題を解決すべく果敢に取り組んでおります。現在、脊髄再生に向けた基礎研究とともに、臨床研究では立位動的バランス改善のための最適な脊柱アライメントの構築に関する研究を進めております。また、上肢機能改善のリハ訓練に対する補助的機器の開発も行っております。今後は障害部位の同定を目的としたMRI tractgraphyの技術開発、経頭蓋直流電気刺激による運動学習改善効果に関する研究等も行っていきたいと考えております。

iPS細胞などによる脊髄再生が実用化される日も遠くないと思います。しかし、再生された細胞、神経線維は、これだけでネットワークを形成しすぐに実用的な機能が付加されるとは限りません。いわゆる、赤ちゃんの再生組織を成育するためにはどうしてもリハ医療での運動学習訓練が必要です。更には、一旦落ちた筋力とともに巧緻性の再獲得、呼吸・循環機能などの賦活化、欠落した機能に対する装具や福祉機器等での機能補完など、リハビリテーション医療は全人的復活を指向する上で重要な役割を担っています。

(文責 水谷 潤)